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フェニックスのホッキョクグマ

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ねらい
自然環境からとじこめられた動物の問題を認識する。

 

方法
暑い、乾燥した気候の土地でホッキョクグマが生存していくのに適切な動物園の檻をデザインし、描く。

 

背景
ホッキョクグマは海氷の地域と結びついている北極の動物である。ホッキョクグマは浮いた氷の上で90%の時間を過ごす。その時の多くが食物のためのアザラシ狩りをしている。残りの10%は陸上で過ごす。目が覚めている時、ホッキョクグマは活発である。かなりの時間食べ物を捜し回り、狩りをする。夏の3ヶ月の絶え間ない白夜の季節も、9ヶ月の永くて暗い冬の季節も、海から食べ物を手に入れることができる。しかし、時には、ツンドラの植物と、ジャコウウシ、あるいはカリブーを食べて、夏のツンドラの上を歩き回る。そしてホッキョクグマは短い距離を速く走ることができる。熊は流氷が動き、空気を吸うために出てきたり、時々、魚を捕るために飛び込むところの鳥やアザラシを捕まえられる開水面の近くで過ごすために、冬の間は、南の方へ広範囲に渡って移動する。食べ物をとるのが困難な時には海草を食べる。
自然の生息地の環境をまねた形で動物を見せる努力をする動物園が増えている。その動物の住む地域的な環境は、動物が生き残り、そして成長するために動物が必要とするものに合っているに違いない。ホッキョクグマの場合、生息地と環境をともに見せることはかなりの挑戦である。
檻については、ホッキョクグマは檻に入れられることが好きではなく、その維持のために近づくことは非常に難しい。滑らかな地面の上では、後ろ足のかぎつめが少ししか使われないので、長くなりすぎ、曲がって皮膚にくい込む。生まれたばかりの熊は最初の数ヶ月の間、温かく隔離されたすみかが必要である。雄の熊は、別々にしておかないと、やや成長した幼獣さえも殺すことが知られている。

 

 

 

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